lust Archive

緋に染まる雲が
私を脅す

今日に限ってどうして怯んでしまうの
台風は連れ去った
何もかも
そのままで居て欲しい言葉も

蝉は狂おしい
アスファルトで焦げつつも
求める

シャツの下 流れる汗は冷たく
否が応にも辿る8月の
忘れたく
忘れてしまうのならば死に等しい想いは

やはり
アスファルトの上で
焦げる

  • 2005年7月28日 12:07
  • lust

春は嫌いだ
この季節を記憶に重ねる事程
嫌なことはない
ささやかな希望であったり 大きな喜びであったり
私の中の暖かく優しいものを
春はことごとく奪ってゆく

もう珍しくも無いわ

ただ慣れることだけが出来ない

始まってもいない
だから終わることもない恋だと思っていた
だのにこの痛みは何だ
夏を遠く予感させる日差しに幾つかの約束



を何のてらいもなく口にするような男
願い下げだ  けど

今その言葉が一番欲しい

  • 2005年4月24日 12:15
  • lust

あれは4月だった
何年前の事か 思い出すのも億劫で
ただ瞼に強く残るは鮮やかな桜
この季節独特の風に流される色の向こう
あなたがコーヒーを開ける
私ほど
私が想う程では無い事が 却って救いだった
片方の手が舞い散る花弁を拾い
ひとこと、ふたこと与えると
また風に流す
どれだけ一枚の花びらに焦がれたか
嫉妬したか
唇の動きに目を奪われ 風が止み
今が盛りと私に笑う

どうかこのまま
あなたが私に背中を向けたままで
振り向く事無く

霞は私の目の前だけに
あなたが気付かないことが
救いだった

  • 2005年4月21日 11:42
  • lust

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